レ・ミゼラブル―日本公演20周年―
ようやく帝国劇場に辿り着いた。
3時間も座ってミュージカルを観れるまでになった。
長かった、本当に。
私の行けない期間も足を運んでいた両親や姉を見ては、
すごくすごく感情を押し殺してきたのよ。
無関心のフリ。
だって、羨ましいと思ったら、自分が余計苦しいじゃない。

カーテンコールで花束をキャッチしてから、
10年以上ぶり、3度目の観劇。
小学生で2回見て、
2回目は前から2列目だかなんかで、
圧倒されまくりのミュージカル。

当時は、鹿賀さんがジャン・バルジャンで、
エポニーヌが島田歌穂さん。
そしてそして、岡幸二郎さんの長髪アンジョルラスに惚れた。

私が部活等、学校に忙しくしている間に、
山口祐一郎というバルジャンが現れていて、
まだ見ぬ姿に憧れ続けてきた。

そうそう私が高校生の頃、山口バルジャンは、
「恋を何年休んでますか?」というドラマにも出演していて、
大学生になって時間ができたら絶対にこの人の舞台を、
必ずこの目で見てやるんだって思ってた。

今年は20周年公演のレ・ミゼラブル。
過去のキャストを抜擢してのスペシャル公演も惹かれたけれど、
山口バルジャン&岡ジャベールの公演に拘りまくり、
8月19日しかない!!と決定。

もう、暗転してから、込み上げてくる想いが多くて、
言葉にならない。
昔よりストーリーが飲み込めるし、
人々の心の痛みもわかるようになったし。
だから、あの場面がどうの、あの台詞がどうのとは言わない。

また、自分の人生を回想したり。
器械体操をやってる頃、ステージで踊る夢を沢山見たな。
吹奏楽をやってる頃、オケピで奏でる夢を幾度も見たな。
…なんて。

エポニーヌ当たりだと感じた、坂本真綾さん。
ただ、私が足を運び続けてさえいれば、
本田美奈子のエポニーヌに逢えたのかと思うと、
せつなかった。
想像するだけで、彼女のエポニーヌはハマり役だと思える。

ストーリーは普遍だけど、
演出が変わってて、物足りなさがなかったわけではない。

変わるものと、変わらないもの。
やっぱり私は「民衆の歌」が好きだ。
市民が、若者が、胸を張って、真っ直ぐに歌い叫ぶ、あのシーン。

戦う者の歌が聴こえるか?
鼓動があのドラムと 響き合えば
新たに熱い命が始まる
明日が来たとき そうさ明日が

―レ・ミゼラブル「民衆の歌」―

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