大人計画 「ドブの輝き」
2007年5月19日 演劇
大人計画
本多劇場
「ドブの輝き」
作・演出:松尾スズキ 宮藤官九郎
数々のチケット先行を完敗し、また見送りかと思いきや、
昼に当日券をGETし、夕方には下北沢に居た。
平日はリハビリ就職先で心労を蓄積し、
土日は引きこもり…なはずの新社会人生活だったわけだが、
どうやら欲求不満の方が勝ったようで。
下北。
そこは、私の生息地になるはずの場所だった。
音楽にしろ、演劇にしろ、ファッションにしろ、
とても刺激の詰まった土地で、
高校生の頃、大学生になったら下北に入り浸る自分を描いていたな。
大人計画、本公演。
あいにく、劇団の主宰者、松尾スズキ氏は降板の為、不在。
でも、劇団員総動員で、楽しませてくれた。
就職してから一番笑った夜だった。
というか、大人計画の舞台、初観劇だった。
プロの演劇を見ること自体、10年近くぶり。
発作にでもなったら、着席してる客席は恐怖だから、
ライヴに行けるようになっても、
演劇には背を向けるしかなかったものね。
だから、当日券の座席(補助席)、2列目だったんだけど、
4列目と5列目の間のパイプ椅子の席の人に代わってもらって、
少し緊張を解せる席で観た(それでも相当近距離)。
で、内容はと言えば、3本立て。
宮藤作品「涙事件」
井口作品「えっくす」
松尾作品「アイドルを探せ」
それぞれの作者の色がしっかり出ていたように思う。
3作品とも重ね重ね下ネタばかり放出しているようで、
芯がしっかりある。
井口監督のフィルムにも、松尾氏の精神性が見えてきたり。
障害者を綺麗なモノ・性欲のないモノと扱う、
TVドラマや映画へのアンチテーゼ的要素とか。
一番私の胸を打ったのは、松尾作品。
もともと彼の物事の捉え方、価値観に共感できた私だが、
今回は、なんか自分自身にタイムリーで、ど真ん中だった。
台詞は完全に記憶できたわけでないのだが、
最後に樹海を彷徨っていた主人公が、
「今の自分が偽物で、死んだら本物になれるかと言ったら、
そうではなくて…。
死ぬって簡単なことじゃないんだ。」
というようなことを結論として語って。
ああ、今の私は偽物だけど、
この仕事から離れたら本物になれるかって言ったら、
そう単純じゃなく…って、なんて考えさせられた。
おそらく、作者は昨今のいじめ問題や、
中高年の自殺志願者に発したのではないかと思うのだが。
バカやってるだけじゃなく、
奥深く、救いのメッセージの含まれた、彼らの作品は、
やっぱ私には魅力的だと納得させられた。
この陰な陽気体質を持った人間たちの集団、
私には相当しっくりくるんだ。
本当に本当に。
帰りは…1時間半もかけて各停で家路へ。
急行乗れるようになりたいな。
本多劇場
「ドブの輝き」
作・演出:松尾スズキ 宮藤官九郎
数々のチケット先行を完敗し、また見送りかと思いきや、
昼に当日券をGETし、夕方には下北沢に居た。
平日はリハビリ就職先で心労を蓄積し、
土日は引きこもり…なはずの新社会人生活だったわけだが、
どうやら欲求不満の方が勝ったようで。
下北。
そこは、私の生息地になるはずの場所だった。
音楽にしろ、演劇にしろ、ファッションにしろ、
とても刺激の詰まった土地で、
高校生の頃、大学生になったら下北に入り浸る自分を描いていたな。
大人計画、本公演。
あいにく、劇団の主宰者、松尾スズキ氏は降板の為、不在。
でも、劇団員総動員で、楽しませてくれた。
就職してから一番笑った夜だった。
というか、大人計画の舞台、初観劇だった。
プロの演劇を見ること自体、10年近くぶり。
発作にでもなったら、着席してる客席は恐怖だから、
ライヴに行けるようになっても、
演劇には背を向けるしかなかったものね。
だから、当日券の座席(補助席)、2列目だったんだけど、
4列目と5列目の間のパイプ椅子の席の人に代わってもらって、
少し緊張を解せる席で観た(それでも相当近距離)。
で、内容はと言えば、3本立て。
宮藤作品「涙事件」
井口作品「えっくす」
松尾作品「アイドルを探せ」
それぞれの作者の色がしっかり出ていたように思う。
3作品とも重ね重ね下ネタばかり放出しているようで、
芯がしっかりある。
井口監督のフィルムにも、松尾氏の精神性が見えてきたり。
障害者を綺麗なモノ・性欲のないモノと扱う、
TVドラマや映画へのアンチテーゼ的要素とか。
一番私の胸を打ったのは、松尾作品。
もともと彼の物事の捉え方、価値観に共感できた私だが、
今回は、なんか自分自身にタイムリーで、ど真ん中だった。
台詞は完全に記憶できたわけでないのだが、
最後に樹海を彷徨っていた主人公が、
「今の自分が偽物で、死んだら本物になれるかと言ったら、
そうではなくて…。
死ぬって簡単なことじゃないんだ。」
というようなことを結論として語って。
ああ、今の私は偽物だけど、
この仕事から離れたら本物になれるかって言ったら、
そう単純じゃなく…って、なんて考えさせられた。
おそらく、作者は昨今のいじめ問題や、
中高年の自殺志願者に発したのではないかと思うのだが。
バカやってるだけじゃなく、
奥深く、救いのメッセージの含まれた、彼らの作品は、
やっぱ私には魅力的だと納得させられた。
この陰な陽気体質を持った人間たちの集団、
私には相当しっくりくるんだ。
本当に本当に。
帰りは…1時間半もかけて各停で家路へ。
急行乗れるようになりたいな。
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