レミオロメン
【HORIZON】
2006/05/17

境界線という意味でのHORIZON。
私達は自分自身で限界を決め、
己と離れた場所に境界線があると思いがちだ。
では、一体どうしたら、到達できるのか。その向こうを見れるのか。
答えは簡単だ。
それは己が創り上げてしまった境界線。己の内にある。
イメージを越えていこうよ。
そんなメッセージを含むアルバムである。

はじめは聴くのが怖かった。
新たな開拓を進める音が響かなかったらと。
でも鳴った。
期待と重なったとは言えないが、
迷いのあるデコボコした2nd【ether】が、
マスタリングされパワーアップしたのが3rd【HORIZON】と感じた。

「スタンドバイミー」
私の中で何かが走り回る。
音やアプローチのどうのという理屈の前に、何かが駆け抜ける。
初めて聴いた時は、小林武史氏仕様で引いたのに、不思議だ。
そして、5年前のある日から私に棲みついた臆病を唄われているようだ。
僕らはこれ以上ないなんて決め込んで
本当の力を出せずにいるよ
飛び出せ 世界は無限の彼方じゃなくて
こちらにあるからイメージは超えられるさ


「プログラム」
曲の展開が素晴らしい。
ちょっとクドイ気もしないではないが。
リズム隊の絡みに酔っちゃうな、しびれる。

「蒼の世界」
もともと好きだが、アルバムに入りこんなに映え、キラッと光るとは。

「シフト」
レミオロメンというバンドっぽさを象徴している。音も詞も。

「傘クラゲ」
さすが前田作品。
ロマンチックの波が音となり、穏やかに、時に熱情で、押し寄せる。

「明日に架かる橋」
これね、異常。冒険もいいところだ。軽いカルチャーショック。
普通、指で押さえても、主旋律として唄うか?
今や悔しいけど楽しい。

「紙ふぶき」
静かに涙が流れ落ちてしまう。
ここ数年の私の日常、未来感。私の心情を見透かされている。
グロッケンが効果的だわ〜。
ああ、答え待って意味探して何もせずぼやいて
何日 何十日 生きてる
突然 目覚めるって思っていたけどそうでもなくて
何年 何十年 生きてる

諦めてしまうことと投げやりになれないこと
その狭間で瞳を閉じた


「流星」
1Bメロ→1サビと2Bメロ→2サビの変化で、高ぶる。
それだけで終わらない。
最後の最後に畳み掛けるように、
自分の奥にあるマグマや膿が噴き出しそうな感覚に持っていかれる。
とても好きな曲だ。熱い涙が溢れてしまう。
『味のないスピードのまま…』という表現が、とても巧い。
速いとか遅いとか、そんなんじゃなく、
私は日々の『味のなさ』に嫌気が差していたんだ。
過ぎてゆく時はいつも過ぎてゆく
記憶は色褪せてそれでもそれ頼りにして
そっと大人になる

なってゆくよ

コメント

でゅん
でゅん
2006年5月24日2:37

待ってました、ティバサンのアルバムレビュ〜^^
私も最初聴くのが億劫でした。ぶっちゃけ、エーテルの方が良かったらどうしようと。
でも今は、何をそんな心配してたんだ私は!というくらい毎日聞いてます。確かに彼らの言うとおり、迷いの無いアルバムになりましたね。聴いててスカッとする☆

ティバ
ティバ
2006年5月27日12:54

スカッ!としますねー♪
あっという間にアルバム一周聴いちゃう感じです。
ようやく昨日限定サイト見まして、プリプロの映像に大興奮しました!(^^)!

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